タカヒロさんから抜けられないのです。
何がいいのかわからないけど、抜けられないのです。
こういうどうしようもない状態を「はまった」って言うみたいです。
あたしはタカヒロさんにはまってしまいました。
あたしはタカヒロさんのメールを覗いてしまいました。
ここのところやさしくて、リタの心は平穏そのものだったので
リョウコさんの存在とか、そのほかのあたしの心を乱す要因はこの世に存在しないかのようでした。
でも、この間リョウコさんが一日に2回もタカヒロさんに電話をかけてきて
ウカツにも一回はあたしが取ってしまって、それ以来リタの胸にザワザワとした波が立っていました。
それが突発的に爆発して、良心がとめるのも聞かずにあたしはメールを読んでいました。
あたしの手は震えていました。震えていたのは手だけじゃなかったかもしれない。
リタは一線を越えてしまいました。
メールの内容はこんな感じでした。
「「電話急に切ったことすごく反省してます。
昨日起こったことは今まで感じたことのないぐらい深い傷となっています
私もひどいことを言ってしまっただろうし昨日の事は何かの間違いだと思いたくてさっき電話しました。
が やっぱり事実だったみたいです タカヒロさんにとって私は束縛してる存在で重い存在なんだと思い知らされました
私は真剣で大切な話をしてましたが おしっこをしながら話せるぐらいタカヒロさんにとっては簡単な話だったんですね
一年という時間は目に見える距離だけではなく心の距離までも遠ざけてしまうのかと思うと残念で仕方ありません
私はずっと平気でこういうことができる人を好きでいたなんて 騙されていたのかとさえ思ってしまいます
タカヒロさんは私を侮辱しました きっと他の人はここで別れを決心するのでしょうが私は弱くてできません
タカヒロさんを好きな感情が今もあるから でもタカヒロさんの弁解をきくまで当分立ち直る事できそうにありません
ただ確かなことは私の好きなタカヒロさんは昨日のタカヒロさんではないということです タカヒロさんが昨日あの後考えていたことは[帰る日の事]だけではないと信じたいです
私の気持ちがおさまるような返事をください 待ってます」」
罪悪感で心臓が高鳴っています。
それでもコピペするリタは自分でアリエナイと思います。
それと、ちゃんとホットメールにあたしのパソコンでサインインしたことばれないように、ちゃんと証拠隠滅までして、すごいコスいです。マジで。
罪悪感はあれど、そういうメールみてすごい喜んでるリタ、最低よ。でもあたしは心の底から、このまま別れてくれないかなぁ・・・って思う。
タカヒロさんは直後にあたしを抱きしめてくれた。
あたしがタカヒロさんの心の支えになれているのなら、こんなにうれしいことはないです。
たとえリョウコさんの代理でも何でもいい。